・共通テスト数学の過去問・予想問題集についての各社の特徴は?
・共通テスト数学の過去物・問題集についての各社の評判は?
「共通テスト数学の過去問対策はどのようにすれば効率的なの?」
「残り少ない時間で予想問題集を最大限に活かしたい」
共通テストの中でも、数学は主要科目なので受験する人も多く、数学の結果次第で国立2次試験の志願校を変更する人も毎年多くいます。
その為、過去問・予想問題集についても適当に選ぶのではなく、各出版社の特徴をしっかりと理解した上で選定したいところ。
そこで今回は、共通テスト数学の過去問・予想問題集について各予備校・出版社ごとに特徴・評判を比較してお伝えできればと思います。
毎年出ている数学過去問&予想問題集
大学入学共通テストの過去問・予想問題集については、毎年複数の出版社から出ています。
過去問については、過去年度に出題された共通テストの内容なので各社の違いは「解説」だけになるのですが、予想問題集(実践模試など)については、各社によって以外に違いがあります。
そこで、どんな特徴があるのか、またどんな方にお勧めなのかを以下見て行きたいと思います。
過去問
教学社
特徴
共通テスト本試験 | Ⅰ・A/Ⅱ・B 各5回分(+数学Ⅰ/Ⅱ 各2回分) |
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オリジナル実戦模試 | 各1回分 |
共通テスト試行調査 | 各2回分 |
共通テスト過去問 | 各4回分 |
合計回数 | 28回分 |
赤本の特徴は、出題分量の多さで、特に「追試」について他の出版社とは異なり掲載している所にメリットがあります。
逆にデメリットと言えば、本のサイズ。
本試験の大きさと比較してサイズ小さいので、実際の試験間隔で使用すると若干違和感を感じてしまいます。
口コミ評価
口コミ平均
最もオーソドックスな対策本
]最もオーソドックスな対策本です。私の本書のおすすめの使い方は、分野別に年度を遡って解くというものです。
特に数学Aの整数・確率・図形、数学Bの統計・数列・ベクトルは選択問題であり、
試験本番ですべて見てから、難易度を比較して選択するような芸当はできません。
たくさんの年度の学習ができる
たくさんの年度の学習ができるので満足です。ただオリジナル問題については分析が正しいのか疑問が残るので、該当部分だけは他の問題集も一緒に購入した方が良いと思います。
河合塾
特徴
共通テスト本試験 | Ⅰ・A/Ⅱ・B 第1日程 第二日程 |
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センター試験 | 10年分 |
合計回数 | 32回分 |
河合塾から出ている過去問集で通称「黒本」と呼ばれている本です。
特徴としては、10年32回と出題数が多く、本で解説も赤本と同様詳しい点が挙げられます。
本書のメリットは、出題問題が最も多いので、沢山の年度の問題をこなしたい方にとっては赤本と同様に最適と言えるでしょう。
逆にデメリットとしては、赤本と同様に本のサイズが、本番テストと比較してやや小さいのと、共通テストの追試が掲載されていない点があります。
口コミ評価
試行問題やセンター追試の収録量を減らして、本自体を赤本よりも薄くしている
黒本は、共通テストの試行問題やセンター追試の収録量を減らして、本自体を赤本よりも薄くしています。、過去問対策は極めて重要ですので、過去問を減らすというのは慎重に判断しなければいけません。
解説部分は河合塾がおススメ
最終訓練としてやはり一番よいのは過去問です。もちろん、同じ問題は出ませんが、それは模擬問題でも同じこと。
解説部分に関してですが、最古参よりも (個人的には解説に統一性を感じるところの) 河合塾の過去問集をお勧めします。
もっとも、教学社の過去問集(赤本)は刊行が毎年最も早く、最も遅い駿台では直近の追・再試験も掲載されていますが、年数(収載回数)が少ないです
実践模試・予想問題集
河合塾 共通テスト総合問題集
特徴
収録 | 数学IA/2B |
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内容 | 〈全統共通テスト高2模試〉 〈全統共通テスト模試〉 〈全統プレ共通テスト〉 〈2023年度共通テスト本試験〉 |
河合塾から出ている通称「黒本」シリーズの共通テスト予想問題集。
メリットは、解説が詳しく分かりやすい所。
難易度的には、駿台やZ会と比較すると、やや簡単で本番に似せて作られているが、本番が難しい年度に当たってしまうと、河合塾予想問題集だけで臨むと痛い目に合ってしまうのが難点。
口コミ評価
本試対策にはやや厳しい
試行調査仕様なので,数学Iの問題構成は本試と同じものがない。二重箱の対応もほとんどなく,試行調査の対策には使えるが,本試対策にはやや厳しい。
平均点や偏差値換算を書いている
平均点や偏差値換算が書いてあるのが良い
駿台 実践問題集
特徴
収録 | 数学IA/2B 各5回 |
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内容 | 模試 計5回 共通テスト・本試験過去問 |
駿台から出ている通称「青本」シリーズの共通テスト実践問題集。
メリットは、本番よりやや難しくしているので、本番が難化した際でも落ち着いて対処できるようになる所です。
逆にデメリットは、やはり本番よりやや難しくしているので、いつもより点数が低くなりがちなので自信喪失するところ。
口コミ評価
前年度から5割以上の問題が改訂
前年度版から約5〜6割の問題が改訂されており、これは2023年共通テスト本試を反映させてのことだと思う。
前年度版では難化した2022年共通テスト本試に合わせて難易度の高い問題があったが、これも多少パターン問題などを入れて難易度の調整がされている。
また圧倒的に問題のクオリティが本試共通テストと謙遜のない出来となっており駿台の本気度が伝わる。
駿台オリジナル問題5回と共通テスト過去問3年分というわざわざ過去問を買う手間がなく受験生に嬉しい構成も良い。
共通テストよりやや難しい
普通共通テストの平均点は5割後半程度だが、平均点が5割後半に収まっているのは5回中1回だけ、他は良くて5割前半、最悪で平均点が33.4点なんて回もあった。
Z会 共通テスト 実践模試
特徴
収録 | 数学1A/2B 模試5回&過去問2日程(計7回) |
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Z会から出ている通称「緑本」と言われる共通テスト実践問題集。
メリットは何といっても本番以上のレベルを想定して作られているので、とにかく難しくZ会の問題で高得点が取れるならば本番でも安心して望めます。
逆にデメリットとしては、やはり難しいので、いつも以上に点数が低くなりがちで自信喪失する受験生も多いです。
口コミ評価
本試をよく分析して作ってる
二重箱の対応や本番のように短い会話に変えているなど,本試をよく分析して作ってるように感じた。ただ解説が少し分かりにくい
難易度的に高い問題が多い
Z会の問題は試行調査に即した問題でしたが,本番に即した問題ではなく,難易度も高い問題が多く,そのままであれば,今年の対策には向いていないかもしれないです。
さいごに
一言に予想問題集と言っても、出版各社で難易度を中心として特性が夫々異なっています。
過去問に関しては、赤本ないし黒本で傾向をつかむのがおススメ。
実践模試に関しては、数学が苦手で平均よりやや上を狙う学生の方であれば、河合塾。数学が得意で、本番でも失敗したくない生徒であれば、駿台をメインで使い、Z会を比較対象として2冊目で使うのが良いと感じます。